-蟲筆-

ゴキブリとの禅問答。書道を通じて自分とゴキブリの狭間に触れていく。ゴキブリとの研究生活の中で、宇宙の”理”に触れるような感覚に襲われる。書道には禅的な「世界を理解するためのメソット」が組み込まれている。書道によって、ゴキブリと自分との主客の二項対立は溶けていく。自分が書道を行っているのか?ゴキブリに書道をさせられているのか?このような疑問すら湧かないほど我々の主客は高速で入れ替わり、この二者を中心とした世界全体を意識するようになっていった。これが可能なのはコンピュータというフィールドの上にいるからであろう。ゴキブリと書道を行う、佃はそれを「ゴキブリとの禅問答」と捉えた。決して理解できないであろう彼らと高速で主客を入れ替えることで、生物と人間の「狭間」が見えてくる、そんな気がする。

YugaTsukuda - ArtWork

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